市役所の公務員試験対策について、過去に私なりの方法をいくつか投稿しています。経済学中心の勉強でOKとか民法は捨てちゃえとか。
では、実際にどんな問題集や参考書を使ったのか、全科目についてピックアップして行こうと思います。もちろん、買ったけども使わなかったものもあったりするので、中心に使ったもの、自分の力になったものだけを挙げて行こうと思います。
ただし、時間が経過してるので絶版でもう販売していないものもあったりしますのでご了承ください。
私が使った公務員試験対策に使った問題演習書
専門科目を中心に勉強すれば教養科目も合わせて対策ができると考えているので、まずは専門科目から。
個別の専門科目というよりも、全体的に中心に据えた問題集のシリーズがありました。
このシリーズです。
実務教育出版から出ていた、公務員試験によくでるシリーズの重要テーマ別 各科目頻出問題です。
このシリーズを教養も専門もほぼ全科目揃えたような覚えがあります。分厚い問題集ではなく、公務員試験に出題された過去問の例題があってその解説が載っているのですが、科目全体の項目を一通り学ぶことができる感じの作りです。
ただ、各科目の範囲について、ちょっと全体をカヴァーしてないかな?と思えるようなものもありましたが、とてもコンパクトな作りになっているので、持ち運びにも便利ですし、演習と知識の整理に最適でした。この例題と解説ばかり見ていましたね。
ただ残念なことに、この問題集は今は販売されていないんですよね。
はっきり言って、市役所レベルの公務員試験は、こういった本の例題で十分だと思いました。
もうこういう感じのコンパクトな問題集の一連のシリーズになっているのは、今は見かけませんね。
演習書として同じような位置付けになるのがこちらのシリーズの新スーパー過去問ゼミでしょう。
ただ、これはとても分厚くなっていて、普通の演習書になってしまいますから手軽に持ち運んでって感じではないと思います。解説も上のものより使いづらい感じもします。ページ数も倍で大きな本ですから。
でも、私が使っていたものと代替できるのはこのあたりしかない感じですね。全科目揃えたりするとなると、お金も場所もとる感じがします。
ただ、例題の内容は十分だと思いますので、問題を消化したいならこの手のもので十分です。
では各科目別にも見て行きましょう。
専門科目の試験対策に使った参考書・問題集
公務員試験の専門科目の試験対策に私が使った参考書や問題集を挙げていきましょう。出題科目についてはこちらの記事も参考にしてください。
政治学
特に参考書というものは使ってません。上で触れた演習書をやったくらいです。
ただ、憲法と絡む部分はあると思うので、そちらの方からの知識も利用したと思います。
こういった本も買った覚えがありますが、ほとんど読みませんでした。
また、個人的な趣味で哲学史とか社会学の本を読んでいたりしたので、思想史的な知識が学説の知識などに役立っていたところはあります。
政治学の出題数は2問なのでウェイトは下げていました。
行政学
行政学も政治学と同様です。政治学と特に区別せずに同じ感覚で勉強していました。
これも趣味で読んでいた哲学史とか社会学の本の知識を絡めていた程度ですね。マックス・ウェーバーの官僚制論とかまさにそういうところですよね。
この科目もウェイトはさげました。
憲法
憲法は出題数が多少多くなりますし、中学や高校でも社会科で誰もが学ぶ知識ですから誰もが取り組みやすいですし、この科目は法律学の中でも条文が少ないので一番勉強すべきと思ってウエイトは上げていました。
大学の履修科目でも選択しましたね。公務員試験対策の授業が行われる訳ではありませんが、こういう機会は生かしておきたいところです。
上で挙げた演習書以外に、一応、芦部信喜の「憲法」は買って読みました。
国家公務員のキャリア試験を受ける人なら必要かもしれませんが、市役所レベルでは問題集などのポイントの知識の整理をするので十分でしょうね。
まあ、日本の憲法学のスタンダード的なものですから、読んでおいてもいいかもしれません。
ただ、私は「八月革命説」とかいうのが出てきて、「なんだよ、この屁理屈みたいな学説は?」と思って、それ以来、憲法学者とか憲法学というものは信用できないなと感じています。(注:日本の憲法学者、憲法学、という意味です)
行政法、民法、刑法、労働法
4科目まとめて述べておきます。
この科目群については全くと言っていいほどやっていません。演習書でどんな感じの問題が出るのかを確認したくらいです。
特に民法に関しては、積極的に捨てました。範囲の割に出題数が少ないからです。
こちらでもその旨を書いています。
労働法に関しては、時事的な問題から連想できたり、経済学の知識や中学・高校の社会科の知識などで解けたりするものもありますので、もっぱらそういう感覚でいました。常識的に労働環境がどうか、労働三権がどうかといったものはニュースなどでも目にしたりすると思うので、そういう知識の整理は確認しましたね。
あと捨てた民法ですが、気休めにこういった本は読みました。
ただ、「甲が乙に対して…」とかいう例を見た瞬間に思考が停止するようなレベルですので、まともな対策をした覚えはありません。本当に気休めに読んで民法の話題に触れただけで、試験問題の対策にはなっていません。実際の試験問題の選択肢は鉛筆をころがしで決めるレベルでヤマが当たればラッキー程度の対策でした。
経済学、財政学
経済学と財政学は別科目になっていますけど、経済系の話なので区別はしません。この分野だけは必死でやりました。出題割合が圧倒的に高いですからね。経済系科目を中心に公務員試験対策はすべし!
こちらでも同様のことを述べました。
私は大学は経済学部でしたので、まずはそちらの勉強はかなりやりましたね。ですから、経済学の知識自体はかなりあったと思います。
ただし、大学の経済学と公務員試験の問題の経済学は同じ知識とはいえ、やはり試験問題は特色があります。資格試験の問題のような試験は、大学ではまず出ないですからね。ですから、しっかり演習書は解きました。この科目が一番解きましたね。
特に勉強の中心にボロボロになるまでやったのがこちらの「入門経済学ゼミナール」です。
例題は、公務員試験問題を中心に構成されており、解説は大学で使う教科書なども書いてる著者なので十分な経済学の知識を得ることができました。今でも経済学の知識の確認に、これを広げることがあります。
ただ、この本は今は絶版となって手に入りません。そのかわり、同じ著者が新しく2冊にレベルわけしてこの現代版を発行してくれているので、そちらを利用すればいいでしょう。
このあたりは別の記事にも書きましたので参考にしてください。
マジで、これを完璧にやれば経済学系の問題は市役所試験レベルなら満点が取れます。
財政学は理論的なところは経済学の中に出てくるので問題ないのですが、財政状況の資料やデータなどは確認しておく必要があると思います。
こういった本で、数値などは最新のものをチェックしておいた方がいいですよね。国債発行残高とか予算規模とか社会保障費の割合とか推移など、過去の問題で違いを押さえておきましょう。私は買った覚えがありますが、数値や時事的な概要を掴むくらいで読み込んではいませんけどね。
ちなみに経済学の教科書的な本としては、大学で使ったもの以外に倉澤資成の「入門価格理論」と中谷巌の「入門マクロ経済学」を読みました。
今はこれを読めばいいという訳ではもちろんありません。参考までに上げておきました。経済学のしっかりした知識を持とうと思ったので、こちらも読んだわけです。
もし今読むなら違うものを選んだ方がいいのかもしれません。
注意して欲しいのは「とりあえず経済の入門的な知識の書かれた本が読みたい」と思ったとしても、経済評論家の書いたものは読まないようにしましょう。間違っているというか、その著者独特の経済の考え方で説明しているものがあったりします。理論を説明していても「こんな解釈あったかな?」と思えるようなものが書かれていたりするので、公務員試験にとっては有害です。いや、普通に経済認識としても有害です。
経営学・国際関係学・社会政策
この科目も演習書を眺めたくらいで、特に本気モードではやっていません。経営学などは社会学などの学説と絡んだりすることもあるので、趣味の読書が役に立っている面もありました。テイラーの科学的管理法といったものなど、これまた学説史的な知識は頭に入っていましたね。
あとは時事的な常識など感度を高めていればいいような気がします。出題割合も高く無いですからね。大学の関連する授業での知識も活用すればいいと思います。
教養科目の試験対策に使った参考書・問題集
教養科目も基本的に専門科目で使ったシリーズの頻出問題を中心に解いていました。ただし、教養科目のほとんどの範囲は専門科目と重なるので、専門科目の勉強の方に力を入れました。
教養対策としての問題集は、知識の整理用のまとめとか一問一答集くらいですね。
これは私が使っていたものではありませんが、この程度のものしか教養対策では使っていません。大学入試センター試験の知識がどれだけ残っているのかでウェイトも変わってくると思います。
政治・経済、社会・思想
政治・経済、社会・思想の科目は、もうそのまんま専門科目の内容ですよね。なので特に教養対策はしていません。
ここはしっかり専門試験対策をやることで乗り切れます。
教養科目の中では出題数が多いので美味しい科目だと思います。
日本史、世界史、地理
日本史、世界史、地理は高校時代の受験の知識が残っているかどうかというレベルのチェックをしただけです。出題数も少ないです。
それに私は地理選択だったので歴史はさっぱりわかりません。
高校時代の用語集のようなものの知識を確認するくらいで、どちらかというと試験ではエンピツをころがす方に近い状況でした。
数学、物理、化学、生物、地学
理数系分野ですが、これはレベル的にはとても簡単な部類の問題です。問題のレベルだけ過去問でチェックしたくらいです。
一問一答集のようなもので昔の記憶を思い出したくらいです。
文章理解、判断推理、空間把握、数的推理、資料解釈
文章理解、判断推理、空間把握、数的推理、資料解釈は過去問でいいでしょう。
文章理解は普通の国語ですし、あとの判断推理などは解放のパターンが決まっています。パズルのようなものです。次の2冊でパターンを確認しました。
これについてはこちらでもまとめています。
別にこれじゃなくていいと思います。しっかりパターンを理解できるものであれば、どんなものでもいいです。
その他
趣味的に読んでた知識が結構役にたつ部分もあるようなことを述べていました。
読んでいたのはこの本とかですね。
別にこれじゃなくてもいいのですけど、時間がある人は知識を広める意味での読書もあとで効いてくることがありますよ。
ちなみに私が実際に今も持っているのはコレです。
まあ、このあたりは趣味の部類に入るので無視してもらって構いません。
最後に
以上が、私が市役所の公務員試験対策で利用した参考書、問題集などの一覧でした。
すでに受験当時から時間が経過しているので、同じ本が手に入らないものも多いと思いますが、どんなレベルのものであったかを理解するのには少しは参考になるのではないでしょうか。
実際、市役所レベルは教科書的な本までは読む必要は無いと思います。
でも体系的な知識を得てからでないと、なかなか問題演習もやり辛いところもあります。そこはしっかりと大学の授業などを生かしたり、教科書を読むなりするか、公務員試験対策の通信講座などの利用も考えるといいでしょう。
まあ、これから受験する人には参考にはならないところも多いかな?