ネットを探すと、ちょっと前の記事ですが、こんなのがありましたのでご紹介しておきましょう。
東京の民間企業から北陸の市役所に転職した人の意見のようです。
「今の仕事辞めて公務員目指す!」という人はこの記事に目を通しておいてもいいかもしれません。
私としては、この記事の内容に同意するところもありますし、そうは思わないというところもありますが、そのあたりはこのブログの他の記事なども読んで、合わせて考えてもらえばいいと思います。
今は就職環境がいいので、公務員になる為に準備するよりも、他の企業に即転職するっていう選択肢もあるでしょうね。
公務員の環境は恵まれている?
公務員の環境は恵まれすぎていると批判されることはよくあります。でもこれ、美化され過ぎているようにも思えますね。実際働いてみるとそうでもあるような、違うような。
安易に仕事を辞めて公務員になることを考える前に、もうちょっと冷静に公務員の仕事の内容を見ておいたほうがいいと思います。
先ほども書きましたが、現在、景気も回復してる部分もあると思うので、いったいどういう選択がいいのかわかりません。
公務員は「安定している」と言われますが、確かにそういう面もあるとはいえ、これも抽象的な概念でしか捉えられていないとも思います。
安定を求めるな!折れない心を築け!
それよりも、折れない心が公務員には大切だと感じています。
安定はしているのだろうけど、これで人生いいのかな? などと思うこともあったりしますし、地元のために高い志をもって公務員になったとしても、その志を必ず生かせるというわけでもなく、周りにそんなに地元愛に満ちた職員がいるわけでもありません。
心が折れそうになることは、たくさんあります。
これは民間企業も同じことでしょう。
こういう心の問題って、どんな仕事でも鍵になったりしますよね。そのあたりを十分考えて転職して欲しいです。
はっきりいって、公務員は官僚組織なのですから、職場の風通しが良いわけではないですよ。
公務員の仕事を辞めたいと思う理由は様々
地方公務員の仕事は、入庁当初は学生時代のアルバイトよりも楽に感じることがあるというようなことを前に書きました。
でも、いつまでもただ遊んでばかりのように見える仕事をしているわけではありません。
仕事を辞めたくなることもたくさんあります。
ここでは地方公務員の仕事を辞めたくなる理由をいつくか書いておきましょう。
暇と言われる公務員も辛いよ
まず、暇で楽そうだ言われるものも実際はけっこう辛いものです。どう時間を使えばいいのかわからないまま時を過ごすのはかなり苦痛です。世の中の役に立てていない感覚というものもあって、仕事をしている人にとっては公務員に限らずそういう感覚はかなり精神的に辛いはずです。
このあたりの気持ちと入庁前に持っていた公務員に抱いていた高尚な志とのギャップはけっこう激しいです。
また、仕事が楽な部署ではなく、いきなりキツイ仕事の部署で過ごすのも精神的に辛いです。これは新人ではなくても感じることでしょう。
公務員が仕事で相手にする人って社会的に困った人が多くて辛い
市役所の仕事もさまざまですが、普通は一般の人にとっては市役所などに用事があることってほとんど無いですよね。住民票や印鑑証明書をとりにいくことくらいしか無いと思います。そんな仕事だから気楽に見えるのかもしれません。
でも、市役所にそんな用事以外で来る人というのはどういう人でしょうか? もうほとんどクレームめいた無理な要求を持ってやってくる市民であることが多いのです。
最近話題の生活保護の不正受給の事件などもこういったクレームめいた要求に細かく対応しきれていない側面も多いと思います。電話でもおかしな話に対応しなくてはいけません。
できないことはできないと言わなければならないことがありますが、そんな時に限って「お前みたいな下っ端がなにをいってるんだ!おらぁ!×××ぞ!」とか言われることもあります。地域のアンダーグラウンドな状況がわかっていたら、けっこう怖いです。
議員の目を気にして上司が保身に走ると辛い
こういったことに、必死で対応したとしましょう。当然自分ひとりで解決できなければ上司も対応することになるわけですが、けっこう保身に走る上司が多くて部下を守ってくれない。
これに市民の代表と言わんばかりにいばり散らす議員が絡んでくると、さらにごちゃごちゃします。自分で判断してせっかくおさまった出来事がこの議員が原因で蒸し返され、それに迎合した上司にひっくり返されることもあり、けっこう法律的にどうなのかって思いをすることも実際にあります。
これ法律違反だろ? とか、公平・中立で無いから誰かに突っ込まれたら説明できないぞ! って思ったことは何度かあります。
経費や人員削減でも仕事は増えるばかりで辛い
時代の趨勢として、地方公務員は経費削減が強く求められています。市民の目というのも昔に比べたら強くなりましたからね。もちろん、普通の人はそんなことあまり気にしていないでしょうけど、クレーマー的な市民の目があるんですよね。
経費削減はまだ構いません。当然やらなければならないことですから。
ですが、その一方で社会の要求からいろんな制度ができたり内容が細かくなったりと、仕事は増えるばかりなのです。なのに経費削減で人は減るばかり。
孤独な状況でたくさん仕事を抱えて悩んでいる人も多いですよ。
人間関係も面倒で辛い
あとは人間関係と仕事のバランスも苦労しますね。
けっこう役所内の人脈の派閥のようなものもありますから。学校のいじめなどと同じような空気があったりしますね。
とはいうものの、職場内の恋愛のもつれ、不倫関係などには全く悩んでいないような状況に思えます。
嫌なら辞めろ!でも公務員は潰しが効かなくて辛い
まあ、どんな仕事であれ、民間であっても公務員であっても、嫌な思いで納得できないならさっさと辞めたらいいと思いますよね。
でも、公務員はなかなか仕事の潰しが利かないのです。役所でアルバイトしてた子も、けっこうそれが理由でなかなか就職できなかったりします。どうせお茶汲みやコピーしかしていないくらいにしか面接で見られないのです。
目処がないかぎり、なかなか辞められない。金銭的に安定した生活も思い切ったリスクをとって捨てられないという面もあります。
公務員を辞めるなら
もし公務員の仕事を辞めるなら、やり直しが効いてまだエネルギーのある若い時代か、次の仕事の目処をつけてから辞職するのをおすすめします。
ちなみに退職金が規定の額で支払われますすが、失業保険は公務員には無関係なので退職後の当面の生活も考慮すべきですよ。
闇雲に辞めても、世間で通用しないのが公務員だったりしますので、怖い面もありますね。