公務員は地元に対してどう貢献するかということが、時代とともに変わってきてるのかなと思います。ちょっと偏った言い方をすれば地元愛とでも言いましょうか。国家公務員であれば、愛国心ですね。
別に、右翼的な思想云々とまで言う必要はありませんが、やはりその地元、国に関わる仕事をしているわけですから、それに貢献しなきゃいけないのは当たり前ですよね。じゃなきゃ、スパイみたいなもんじゃ無いですか。
私が市役所に入った頃は、「地元」という意識があったような気がします。上の世代はもっとあったでしょう。でも、だんだんとそう言うものが薄くなってきたようにも思います。精神的な価値観のようなところだけでなく、制度の運用においてもです。
ふるさと納税の返礼品amazonギフト券に見る地元への貢献?
ふるさと納税の返礼品が最近問題になりましたよね。結構、盛り上がってきた制度でもあるのですが、それに国が水を差すような形で、返礼品の基準の見直しをすることになりました。確か、今月末だったか、基準が切り替わるとか。
特に問題の一つになったのがamazonギフト券を返礼にするものですよね。それとあまりにも高額な返礼品などでしたでしょうか。
もらう側としては、ありがたいとは思うのですけど、やはり地元への貢献度は少なくなるのかなとも思います。
amazonギフト券は、発行元は外資ですからね。日本国民の納税の一部が外国に流れてしまうわけです。
こういうことを言うと、「amazonギフト券を使うのは日本人でほとんど日本製品を買うのだろうから別にいいんじゃ無い?」という声もネットで見かけました。その通りなのですけど、でも、その自治体のある地元の企業に入るわけではありませんからね。そう言う意味で、コアな部分で貢献度が下がると感じるのです。
まあ、なかなか返礼品の商品選定が難しいと言うのもありますけどね。
地元にいかにお金を集めて、いかに地元に落とすか。そう考えたとき、ちょっとどうなのかなぁとも思いました。ふるさと納税って、地方の活性化も目的ですよね、確か。そう言う建前を考えちゃうんですよね。
もちろん、地元のものばかりに固執してしまって、訴求するものがなくて寄付金が集まらないということもあるので、そうなると不正解ということにもなるのですけども。
地方を活性化するには、やはり税法を根本的に変えないといけないのかもしれませんね。
オリンピックチケット申し込みサイトを韓国企業が制作?
先日、東京オリンピックのチケット申し込みが始まりました。
やはり申し込みが殺到して、システムが対応仕切れなかった部分があったようですが、その中の問題の一つとして、サイト作成を韓国の企業が請け負ったのでは無いかと言う話があります。
ソースコードを見るとハングルがあったらしく、セキュリティ面を外国に委ねることにならないのかという心配の声も出ているようです。
そこはそうなのですが、ここでのテーマと絡めて言うと、なぜ日本の業者を使って国内にお金を落とさないのだろうかと言うことを考えてしまいますね。直接、国や都が運営ということでは無いでしょうけど、やはり公金は入っているでしょうからね。
外国の企業しかできない技術を導入しなければならないと言うのであれば別ですが、こういうレベルのことは日本企業に落としたいところです。
まあ、入札で決まったことなのでしょうけどね。入札した方が資金の効率化という意味では正解なのでしょうけども、やはり地元に落とすべきなのでは無いかという思いも強く感じます。国内、地元の雇用に繋がるわけですし。この辺りは経済学的な細かい分析が必要なのだろうかなぁ。
昔の公務員は土着性があった?
最近の公務員は、出身地が地元以外の人も多いですよね。昔は地元の人がほとんどだったと思います。土着性がありました。人の繋がりも密だったと思います。
きちんとしたルールは無いかもしれませんが、採用された人はその地域に住むと言うような不文律もあったりしたのでは無いでしょうか。そう言う見えない掟のようなものをいう先輩公務員もいました。
これは危機管理の面でもありますけどね。何かあった時にすぐに対応する体制をとるには、なるべく市役所のある地元に住むべきでしょうと言うような話です。
でも、今は自治体の外から通勤する人も多いでしょう。どうなのでしょうかね、これって。もちろん、住むところは自由なのですけども。東京都知事時代の舛添氏が、休日に東京都の外の別荘地にいるのは危機管理上どうなの?という話もありましたね。
以前はそういった地元への貢献と言う建前と言うか使命のようなものが、公務員にはあったような気がしますが、今はそういうものでも無いのでしょうね。
ま、私もまだ市役所に勤めていたら、行政区域外に住んでたかもしれませんけどね。
とにかく、地元をどうするかと言う感覚は、ちょっと昔よりは薄くなっているのは確かでしょうね。