障害者を持つ家庭の人は、色々とご苦労されていることがあると思います。それには見ていて本当にこちらも心を痛めたりすることもあるのですが、ちょっとこれはどうなのかな?というニュースがネットにありました。
障害者側も、そんなに差別的な意識で見られていると被害者的な意識でいろいろと考えないで欲しいと思えるようなニュースでした。
まあ、大変な思いをされている面もあるので仕方ないのかもしれませんが、ちょっと神経質にならないで欲しいと思えるようなニュースです。
選挙事務での障害者対応
ニュースは以下のものです。障害者が選挙の投票所を訪れた時に、選挙事務で対応した職員の発言が問題視されたということなのですが…
まあ、とりあえず読んで見てください。
6月30日に投開票された福島市議選で、投票所を訪れた知的障害者の男性とその父親に対し、市職員が「字が書けるんですか」などと発言していたことが2日、市選挙管理委員会への取材で分かった。
市選管によると、男性は30日午後、父親が押す車椅子で市内の投票所を訪れた。受付の女性職員が投票用紙を手渡す際、「字が書けるんですか」と尋ねたところ、父親は怒り、投票せずに帰ったという。
公職選挙法は「投票所の事務に従事する者」による代理投票を認めており、市選管は職員の発言について、投票用紙に記入できるか確認するためだったと説明している。
父親から抗議を受け、市選管は対応の不備を認めて謝罪。寺内勝宣事務局長は「言葉のかけ方が不適切だった。指導を徹底したい」と話した。JIJI.COM 障害者に「字が書けるか」=投票所で市職員発言-福島
私は、この女性職員が気の毒でなりません。
私も同じ対応をしただろう
この記事にもあるように、選挙の投票では「投票所の事務に従事する者」による代理投票を公職選挙法が認めている事案があります。
それは障害や怪我なので自分で字を書けない状態の人が投票したい場合、選挙事務の職員が代わりに投票用紙に書いてあげて、投票を手伝うと言うものです。
私も何度か代理投票の手伝いをやったことがあります。もちろん、こちらが勝手に候補者の名前を書くのではなく、記載台に掲げてある候補者名の名前を示してもらったり、中にはメモや候補者のチラシを持ってきたりする人もいるのですが、それで候補者を確認してこちらで代わりに投票用紙に記入し、それも確認してもらった上で投票箱に入れるというような流れですね。
確か以前は付き添いの人は投票所には入れなかったような気がします。今はできるのかな? まあ、いずれにしろ、投票は自分でするもの。それができない人の確認をするのです。
自分から「ちょっと手を怪我してるので書いてもらえる?」とか言ってくる人もいたりします。
被害妄想? この職員は気の毒だ
このニュースの場合は、投票者が知的障害者で車椅子を付添人が押して投票所にやってきたということです。
私も同じ言葉を言ったと思います。投票を自分でできるかどうか確認しないといけませんから。付添人が勝手に書いてもいけないので、選挙事務の職員が対応する訳です。
そのために、字が書けるかどうかを確認したのがこの職員でしょう。
それを、この人の家族は誤解したのでしょうね。知的障害だから字が書けないとバカにされたというような感じに受け取ったのでしょう。
自分で投票が原則なので、不自由な人でも書けるものなら自分で書いてもらうというのも選挙事務です。ただそのためだけの確認な訳で、相手が自分で字が書けるような状態では無いと判断したら、そう言った声をかけると思います。
この職員としては、相手の状況に配慮した行動だったとしか思えません。それに抗議を受けるなんて、ちょっとやりきれない思いをしてるのではないでしょうか。ちょっと気の毒です。
こう言えばよかった?
これがダメだというのであれば、違った声の掛け方をしないといけません。
なら、私ならどう言うか考えてみました。こうかな?
「投票用紙に自分で記入することができますか?」
少しは誤解されなくてすむでしょうか? 「文字書けますか?」より大丈夫なような気がしますが。
字がわからないとかいうイメージで取られるのを排除するために、ついでにこんな風に言うかもしれません。
「鉛筆が持てる状況で無ければ代理でこちらで書きますが、いかがですか?」
こんな感じでしょうか。
まあ、抗議を受けた選管は「言葉のかけ方が不適切だった。指導を徹底したい」と話してるようですが、職員には「君は悪く無いから」と優しくフォローしてあげてて欲しいものです。
というか、ニュースにするような話なのかなぁ。ハンデを持つ側の人も、もうちょっと考えて欲しいとも思いますよ。
もちろん、もしこの職員が「知的障害者なのに字が書けるんですか?へぇ、それはすごい」みたいなノリだったとしたら言語道断です。ま、それは無いと思うんですよね。