市役所職員の仕事と生活

議員による公務員へのパワハラはあるの? 議員の偉そうな態度は当たり前

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最近、いろいろと職場のハラスメントに関する話題がニュースになることがありますね。一般の企業だけでなく、公務員だって例外では無いでしょう。

公務員は職場の上司からという以外にも、議員からのパワハラのようなものを受けることがあると考えた方がいいですね。そういう話はどうなっているのかと考えてる公務員志望者もいると思うのです。

パワハラと言われても仕方のないニュース

以前、こんなニュースがありました。

南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報問題をめぐり、追及を強める民進党に身内の失態が判明した。稲田朋美防衛相が21日の記者会見で、民進党の後藤祐一衆院議員が防衛省の30代の女性職員に威圧的な言動をしたとして抗議したことを明らかにした。後藤氏も同日、会見を開いて事実関係を認めた上で防衛省に謝罪したと説明したが、稲田氏の辞任を要求している民進党にとって痛手になりそうだ。

出典:産経ニュース 「人事評価下げてやる」「お前をクビにできる」…後藤祐一衆院議員、防衛省女性官僚に威圧的な言動連発

これは今や政党名ロンダリングの結果、存在しない政党の方のニュースです。

どうも説明に出向いた女性官僚に対して、「人事評価を下げてやる」「お前をクビにできる」などと高圧的な態度で大声を張り上げていたようです。

説明の内容に不備があること自体に多少の大声を張り上げるくらいはまだあってもいいでしょう。議論のやりとりでその必然性があるのであれば仕方ない面もあるとは思うのですが。

しかし、人事評価にまで議員が口にするのはパワハラと言われても仕方ない。当時のテレビ報道での言い訳がどうしようもなく醜いです。国民の知る権利の過程だというような発言をしていましたからね。

こういう感覚は本当におかしい。警察の取り調べで可視化が議論されたりしていますが、それは不当な取り調べが行われないようにということですよね。これと同じ理屈でしょう。国民の知る権利を盾に、どんなことでもしていいとう発想でしかないわけですよ、この議員は。不当な取り調べは構わないということに等しい。

これが日本の国会議員のレベルなんですね。

私の経験した市議会議員によるパワハラ?

市議会議員も同じです。

私も訳も分からないまま、とある市議会議員(H議員)に怒鳴られたことがありますよ。パワハラとはちょっと違うのかもしれませんが、何年も経った今でも納得はしていません。

H議員はある市の事業の問い合わせのために私の所属する部署にやってきました。H議員がやってきて周りの職員に質問し始めたと同時に私の前の外線電話が鳴ったので、私は電話の対応を始めました。もちろん市民からの問い合わせの電話です。

その間、私の上司がH議員の対応をしていたのですが、その上司では詳細を答えることができる内容ではなかったため、私の電話が終わるのを待つことになりました。

電話が終わった後、上司が私に「どうなのかな?」と主語も無く、どんなテーマなのか分からない質問をしてきたので、私は「は?」っというキョトンとした表情にならざるを得ません。こういう時はそれなりに内容のわかる質問をして欲しいものです。

「な、な、何がですかね?」

訳のわからない私がそう答えると、そばにいたH議員はいきなり怒鳴り始めます。

「何だそれは!ちょっとこっちに来い!ここに座れ!」

その後、どんなことを言われたか全くもう覚えていませんが、この民進党議員と同じような状況でしたよ。マジで怒鳴ってました。こちらの虫の居所が悪かったなら怒鳴り返していたところでもあります。その辺は大人の判断をしてしまったのかもしれません。

話を流すように「はい、はい」と対応。

で、何か便宜を図るような処理をした記憶がありますね。もちろん、何も違反しない範囲で。正確には便宜を図ったようなフリをした対応です。いや、思い返せば、上司の命令で多少何かをいじったような気もします。

理不尽なやりとりはどこの公務員も経験していることでしょう。

ちなみにこの議員、市の登録業者の役員でもあって利害関係者にもなるんですよ。なんでもありか? その後の市議会で、その事業に対する嫌がらせのような質問があったのはいうまでもありません。

防衛省と私のいた市役所の部署との違い

この防衛省の件、私は立派な役所だなと思いました。なぜなら、しっかり不当な発言があったことに抗議をしているからです。この女性官僚は確かにひどい目にあったとは思いますが、こういう抗議をしてくた省の動きにはなにがしかの安心感も得られたのでは無いでしょうか。

私のいた市役所の当時の部署は、議員が私に怒鳴ってる間は側で見ているだけ。問題が終わった後に労いらしき言葉はかけるものの、議員は他のことで機嫌も悪かったからああなったんだろうとか言う訳です。別に抗議をするわけでもなし。H議員は人事に私の態度がなっとらんとか報告するわけですよ。

訳がわかりませんね。

こう言う時、部下が特に落ち度も無いのに不当な批判にさらされているなら、しっかり上司が守ってくれる組織で無いとダメですよね。これは公務員に限らないことですが。

公務員を志望するみなさんは、議員に不当に振り回されることがあるということだけは覚えておいてくださいね。

公務員にとって議員は敵にしか見えない面がある

こういう経験と、議員は公務員にとって邪魔でしかないですよね。敵ですよ。

そういえば、防衛省といえば、最近もなんかありましたね。現職自衛官に「お前は国民と敵だ!」と言われた小西議員が、その場で握手して別れたにも関わらず、今度は国会の予算員会の場でそれを糾弾したという話題がありました。

これ、議員の行動としてどうなのかと思いますが、それ以上に男としてどうなのかと思うわけですよ。それに自衛官は「国民の敵とは言っていない」って証言もあるじゃないですか。その場が収まったなら、そこで決着させるというのが男ってものでしょう。

それに、こういうことってもしあったとしても、防衛省の上司に報告して対応を求めるだけて済むはずなんですよ。ただのちょっとしたトラブルでしかないでしょ? 結局、この自衛官は訓戒処分になったんですね。

防衛省は8日、小西洋之参院議員に「国益を損なう」などと暴言を吐いたとして、統合幕僚監部の3等空佐を内部規定に基づく訓戒処分とした。品位を保つ義務を規定した自衛隊法に違反したとしたが、より重い懲戒処分にはしなかった。小西氏が当初から主張した「おまえは国民の敵だ」との発言も3佐は一貫して否定しているという。

出典:産経ニュース 小西洋之参院議員に暴言の3佐訓戒 「国民の敵」は否定 自衛隊法違反で防衛省

ほんとに、議員という職業の人ってアンフェアな人間が目につくんですよね。公務員側から議員への文句をぶつける場所が無いというのも問題ですよね。文句というとアレですが、要するに苦情です。上司に報告してもうやむやになったりしますから。

まあ、最近は議員からの問い合わせなどとのやり取りを記録に残しておいて、トラブルにならないような仕組みを設けている役所がほとんどでしょうけども。

公務員を志している人は、合格後は気をつけてくださいね。変な正義感が議員との対立を産むことになります。

さて、次は何について書くかな?

元小役人はこう言った。

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